大阪の専門学校に入学するために地方から出てきた際、学生寮の最寄り駅が見つけられずに阪急電鉄梅田駅（現大阪梅田駅）のホームで右往左往していた私。乗務員の方が優しく丁寧に案内をしてくれたことがきっかけで、阪急電鉄で働きたいと思うようになりました。
運転士の仕事を教えてくれた指導員からの、「切符の値段以上の価値を出せる運転士になりなさい」という言葉は、いつも心に留め、毎日の目標にしています。沿線のお客様や阪急ファンが一人でも増えることを願って、「安心・快適そして夢・感動」をお届けできるようにお客様の立場に立って業務に邁進しています。ホームで困っている様子のお客様がいれば積極的にお声をかけたり、手を振ってくれるお子様に手を振り返したりしています。そのような中で、終端の駅でお客様から「乗っていてすごく楽だった。ありがとうね」とのお言葉とともに、お手紙をいただいた時は胸が熱くなりました。

電車の運行において、運転士は花形の職業ですが、多くの方との連携があって初めて日々安全にダイヤ通りの運行を実現することができます。日頃から車掌と密にコミュニケーションをとったり、待機中に同僚と運行状況を共有したりするのも、良いチームワークを発揮できる秘訣です。
運転士としての目標は先ほど述べた通りですが、今後は運転士の指導員になることも目指しています。日々の“あたりまえ”をこれからも守り続けていくために、先輩方から受け継いだものと、自らの経験を次の世代へときちんと伝えていける人になりたいです。