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TAKARAZUKA line

TALK SESSION OF TAKARAZUKA阪急電車の路線の中でも
最も古い歴史をもつ宝塚線

宝塚線従事員

長い伝統とそこに寄せられる地域の方々の信頼に応えるため、宝塚線のスタッフが重視しているのは『コミュニケーション』。日々行う連携は、安全運行にどのようにつながっているのでしょうか。

岡村 翔太

岡村 翔太

都市交通事業本部 運輸部
宝塚線運輸課 運転係 運転士
2009年入社

福西 春菜

福西 春菜

都市交通事業本部 運輸部
宝塚線運輸課 運転係 車掌
2017年入社

髙橋 航平

髙橋 航平

都市交通事業本部 運輸部
宝塚線運輸課 川西能勢口駅管区 営業スタッフ
2018年入社

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theme 01 宝塚歌劇や観光地、住宅街にも
阪急らしさが凝縮された宝塚線

岡村

宝塚線は宝塚をはじめとした、落ち着いた街並みが多いと思いますね。生活に密着した路線ですので、お客様がゆったりと快適に乗車できるよう、運転にあたっては慎重かつ安全な運行をすることを何よりも心がけています。
もっとも、これはどの路線の運転士も心がけていることかもしれませんが…。

福西

住宅街もそうですが、宝塚線の沿線には「宝塚大劇場」や「カップヌードルミュージアム 大阪池田」などの施設や、大阪国際空港への乗り換え駅もあるので、地元の方に加えて国内外問わず、観光目的のお客様も多いですね。阪急の車内アナウンスは現在、日本語が主体なので、車掌としてはこうした観光のお客様にもしっかりと伝わるよう、日本語であっても声の抑揚やスピードには気を配っています。特に海外からのお客様から人気の高い、カップヌードルミュージアム 大阪池田のある池田駅においては、海外からのお客様が笑顔で降りていかれる様子を見るとホッとします。

髙橋

私はまさにその池田駅で勤務しています。観光でいらっしゃったお客様向けに、英語や韓国語・中国語のパンフレットを作って配布するなど、駅としての取り組みも盛んに行っていますよ。また、宝塚線には阪急創業時に出来上がった伝統ある箕面線があります。日々の仕事の中で、阪急電車の歴史を背負ったこの路線の魅力と、長い時間の中で培ってきた沿線の皆様との信頼を、次世代に受け継ぐことができるよう、心のこもった応対に取り組むようにしています。

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theme 02 現業職のスタッフが語る
日々の仕事に欠かせないポイントとは?

岡村

車両は、同じように見えて実は車両ごとにブレーキの効き具合に違いがあるんですよ。さらに天候や時間帯などによっても電車の制動力や乗り心地に違いが出てきます。出来るだけお客様にその違いを感じさせることなく、完璧に操作を行うことが、私の日々の目標ですね。私の先輩や上司が運転士として活躍していた頃は、物を置いてそれが倒れないよう運転するといった練習もしていたそうです。それほどまでに慎重さが求められる電車の運転ですから、うまくできた時は思わず嬉しくなりますね。
また、異常時は運転士もお客様応対を行います。急病のお客様や怪我をされたお客様がいらっしゃった時は、停車後安全な場所まで抱きかかえて誘導するということもあります。こういった時、営業スタッフや車掌と連携し冷静に対処するためにも、普段からのコミュニケーションは欠かせませんね。

福西

車掌の仕事は、扉の開閉のタイミングやホームの安全確認など、運行業務において常に運転士との連携が必要になります。そのため、日頃のコミュニケーションは特に大切です。始業時の挨拶や乗務時間だけでなく、待機中にも連絡を密に取り合うことで、1日の業務がスムーズに進みます。また、車掌は車内アナウンスやお忘れ物の対応、車内でのご質問の対応などでお客様と関わることも多いですね。以前、大阪国際空港を利用されるお客様をご案内した時に、降車後、お客様がわざわざ私のところまでいらして「ありがとう」とお声がけいただいた時は感動しました。
実は、アナウンス用のマイクにも車両ごとに違いがあるんです。車両ごとの特徴を理解し、車内の状況なども加味したうえで、声の抑揚や話すスピードを変えると、丁寧で分かりやすいアナウンスになるんです。

髙橋

営業スタッフの場合もコミュニケーションは大切ですね。私たちの業務は、「電車の運行に関わる者全てがチームとなり、お客様に良いサービスを届ける」ことです。普段から営業スタッフ同士や上司とも連携をしっかりと取ることで、駅でのお客様応対の質は向上します。また、こうした連携は異常事態や気分が悪くなられたお客様への対応時にも効果を発揮しますね。他にも、ホームの非常通報装置、踏切非常通報装置の動作時に、いかに早く現場に駆けつけられるか、そして一早い対処で運転を再開できるかも、鉄道従事員が作るチームの連携にかかっています。
異常時は、やはり気が焦ってしまうもので、乗務員同士の連携やお客様への案内放送も早口になりかねません。早口の放送や駅員の焦りは、混乱を生む原因にもなりますので、普段から上司や先輩方の経験を聞き、状況をシミュレートしたり、時に勉強会を通じて知識を蓄えることが大切です。その中心にあるのも、やはり普段からのコミュニケーションだと思っています。

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theme 03 これから現業職を目指す皆さんと
安全運行を貫き、ともに歩んでいくために

福西

鉄道の仕事はお客様の生活を支える公共性の高い仕事です。私も毎日、定刻通りの運行を行うために「どうしたら放送が分かりやすくなるのか」「乗り降りをもっとスムーズにしていただくためにはどうしたらいいか」を考えながら仕事に取り組んでいます。自分の頭で考え、学び、多くのお客様の前で実践していくには大変なことも多いですが、それ以上に大きな達成感がありますよ。

髙橋

私はまだまだ入社して日も浅く、学ぶことが多い毎日ですので、まずは立派な営業スタッフとして一歩踏み込んだ応対を実践し、お客様との信頼関係を構築していきたいです。現業職はお客様と接する機会も多く、鉄道インフラの最前線で働くことができる魅力的な仕事です。現在は学生の方や、これから私たちと一緒に仕事をしていく方にも、その魅力を是非知って欲しいですね。
地元関西に愛着がある学生の方、そして地域に貢献していきたいと感じている方であればきっと責任感とやりがいを持って仕事に打ち込むことができると思っています。

岡村

電車の安全運行は、特定の誰かが支えているのではありません。現場で働く社員をはじめ、多くの関係者が安全意識を高く持ち、同じ思いで日々決められた業務に対し、正確かつ真面目に取り組むからこそ実現されていることなのです。これから現業職を目指す皆さんも、地域や多くの方の安全を守っていくという意識を持って、阪急電鉄へエントリーをしていただきたいですね。阪急は独自の教習所もありますし、指導員によるマンツーマンの教育などプロフェッショナルを育成するための制度も整っています。あとは、皆さんの気持ち次第。私たちと思いを同じくして、一緒にやりがいをもって働ける皆さんとお会いしたいですね。

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